次世代の自転車ナビは「ファジーナビゲーション」!?Kickstarterで出資募集中の自転車ナビが今アツい!

自転車
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みなさんは、サイクリングに出かけるときには地図をもっていきますか? はじめての目的地の場合は必須ですよね。昔だったら、いったん止まって地図を取り出し、現在地を確認してまた走り出すなんて光景が普通でした。今の時代はスマートフォンを自転車に取り付けてナビゲーションアプリを使うという方も多いと思います。

ですが、ナビアプリを使うためいったん止まろうと思っても、交通量の多い道では難しいこともありますよね。ハンドルに取り付けていても、とっさに見たときの情報量が多すぎて混乱してしまったり…。なにより、画面の情報量に気を取られてしまい前を見ずに運転することはとても危険です。

そんななか、クラウドファンディングサービスのKickstarterで、地図を頼ったルート通りのナビゲーションではなく直感的にわかりやすい表示のナビゲーションシステムが次々と生み出されています。

SmartHalo

SmartHalo(Kickstarterより引用)
SmartHalo(Kickstarterより引用)

このシステムは、Halo(光輪)の名の通り、光るリングの向きや色で目的地までの道筋を示すナビゲーションシステムです。使い方はとても簡単。

  • スマートフォンの専用アプリに目的地を入力。
  • スマートフォンをポケットやカバンに入れる。
  • あとは走り出すだけ!

本体には目的地の向きを示すリングしか表示されません。複雑に入り組んだ都市圏などで地図とにらめっこするストレスから解放されます。その他にも、SmartHaloには普通の自転車をスマートバイクに変えてしまうような様々な機能が搭載されています。

駐輪場所の表示

駐輪場所の表示(Kickstarterより引用)
駐輪場所の表示(Kickstarterより引用)

自転車で街に出かけて、いろいろなお店でショッピングを楽しみ、帰ろうとしたときに自転車をどこにとめたか忘れてしまった!そんな時でも駐輪場所をアプリで表示できるため、すぐに自分の自転車にたどり着けます。駅などの混雑した駐輪所などでも威力を発揮しそうですね。

走行データの取得

走行データの取得(Kickstarterより引用)
走行データの取得(Kickstarterより引用)

フィットネスアプリと同じように自転車での走行データを取得、蓄積できます。走り始めるとすぐにトラッキングが開始されるため、通常のアプリのように、スタートやストップボタンを押す手間がありません。また、走行中に目標を達成した場合はリングで通知してくれます。

自動点灯ライト搭載

自動点灯ライト搭載(Kickstarterより引用)
自動点灯ライト搭載(Kickstarterより引用)

夜になると、内蔵された250ルーメンのライトが自動で点灯し、自転車を停めると自動で消灯します。

着信の通知

着信、天気予報の通知(Kickstarterより引用)
着信、天気予報の通知(Kickstarterより引用)

走行中にスマートフォンにかかってきた着信などをSmartHaloが通知してくれます。そのうえ、天気の悪化も通知してくれるのでサイクリングのプランを立て直すことができます。

盗難防止機能

盗難防止機能(Kickstarterより引用)
盗難防止機能(Kickstarterより引用)

持ち主のスマートフォンを認識することで、持ち主が離れた場合にロックがかかり、持ち主が帰ってくればロックが自動的に解除されます。また、持ち主の不在時にモーションセンサーが反応した場合、アラームを発生させることもできます。スマートフォンの電池切れで通信ができない場合でも、事前に登録したパターンで本体をタップすることでロック解除が可能です。

SmartHaloのまとめ

様々な機能が搭載されており、まさに未来のスマートバイクのようです。防犯性にかなり気を使って開発しているようで、なんとロックシステムは軍用規格並み。ユーザーの持つ特別な鍵でしか外せない設計のため、充電の際には簡単に脱着できます。USB接続や専用のドックで充電でき、3時間の充電で3週間の使用が可能です。

2015年11月1日の段階で、SmartHaloのプロジェクトは目標金額の6,5000USドルを集め、410,000USドルを超える資金に達しています。すでに119USドルでプレオーダーが開始されています。

HAIZE

HAIZE(Kickstarterより引用)
HAIZE(Kickstarterより引用)

HAIZEも自転車用のナビゲーションシステムですが、コンパスをモチーフに設計され、SmartHaloとは違って機能面でシンプルになっています。中心のLEDで距離の目安を、外周部のLEDで方角を表示します。使い方はSmartHaloと同じく、専用のアプリで目的地を設定すれば、あとはナビゲーション通りに走るだけの簡単なものです。HAIZEの特徴として、コンパスモードとナビゲーションモードの2つのモードが搭載されています。

コンパスモード

コンパスモード(Kickstarterより引用)
コンパスモード(Kickstarterより引用)

その名の通り、目的地の方角と距離のみを表示し続けます。どの曲がり角を曲がるか、どのルートを通るかは完全にユーザーにゆだねられているという、まさにコンパスとしての使い方ができるモードです。中央のLEDの色の変化と点滅速度で、目的地に近いか遠いかを表示してくれます。

ナビゲーションモード

ナビゲーションモード(Kickstarterより引用)
ナビゲーションモード(Kickstarterより引用)

通常のナビゲーションシステムと同じく、自動で選択されたルートにしたがって曲がる場所を教えてくれるモードです。中央のLEDが白く点滅して、曲がるべき場所を教えてくれます。

HAIZEのまとめ

機能面も見た目もとてもシンプルにまとめており、コンパスの再発明というキャッチコピーにぴったりですね。市街地だけではなく海岸線や山道など、ツーリングの際に使うとよりコンパスらしさが際立って楽しいのではないかと思います。また、走ったルートが気になる場合はアプリで確認もできるようです。そのほかに、目標達成後に実装される機能として走行ルートのダウンロードや、スマートフォンの通知を表示、事故の検出機能などが予定されています。バッテリーは通常の使用で2週間ほど持続し、マイクロUSB接続で充電が可能です。

2015年11月1日の段階で、HAIZEのプロジェクトは目標金額の50000ポンドに対して23000ポンドの資金を集めています。

BeeLine

BeeLine(Kickstarterより引用)
BeeLine(Kickstarterより引用)

BeeLineは、HAIZEと同じくコンパスのように直感的に使えることを目標として、「ファジーナビゲーション」というコンセプトで開発されています。そのコンセプトに基づいて設計されているため、HAIZEともSmartHaloとも違う点として、方角と距離を数値で具体的に表示しながらも、曲がり角のナビゲーションはされません。決まりきったルートを走ることから解放され、自転車に乗ることを楽しむことができるということです。ただし、川を渡る場合などに必ず通る橋などを中間地点として登録しておく機能があるようです。

簡単な脱着

簡単な脱着(Kickstarterより引用)
簡単な脱着(Kickstarterより引用)

ケースに取り付けられたシリコンのバンドにより、ハンドルやステムに簡単に取り付けることができます。また、持ち運んで保管する際に傷つきにくいように、外した際に画面を保護できるような設計になっています。

持ち歩きもスマートに(Kickstarterより引用)
持ち歩きもスマートに(Kickstarterより引用)

電子ペーパー採用

電子ペーパーを採用(Kickstarterより引用)
電子ペーパーを採用(Kickstarterより引用)

表示画面には電子ペーパーを採用しています。そのため、直射日光が当たる場合でも高い視認性を保つことができます。またバックライトも搭載されているので夜間でも安心です。もうひとつ電子ペーパーを採用するメリットとして、消費電力が低いことがあげられます。そのため、BeeLineのバッテリー持続時間はSmartHaloやHAIZEと比べてとても長く、最長で3か月ほども持つそうです。

BeeLineのまとめ

HAIZEよりも機能を割り切って開発されているBeeLineですが、ナビゲーションが必要ない時には時計やサイクルコンピュータとしても使えるそうです。また、固定用のシリコンバンドは様々なカラーが用意されるようで、自分の自転車に合った色を選ぶのも楽しめそうですね。デザインのシンプルさや持ち運びの際のスマートな見た目もあって、個人的にBeeLineが一番「使ってみたい」と思う製品です。

2015年11月1日の段階で、BeeLineのプロジェクトは目標金額の60000ポンドに対してすでに64000ポンドの資金を集めています。

まとめ

今回はKickstarterで支援募集している自転車用ナビゲーションシステムを取り上げてみました。どのシステムも魅力的ですが、共通しているのは「地図の表示をしない」ということです。そこには、目的地に着くことだけが目的じゃない、自転車に乗っている時間をもっと楽しもう、という想いが表れているように思えてなりません。

自転車という乗り物は車や電車と比べて圧倒的にスピードが遅い乗り物です。しかし言い換えればそのぶん周りを見渡す余裕がある、ということです。目的地までもっと早くもっと正確にたどり着くことももちろん大切ですが、渋滞や敷かれたレールに左右されることもなく、周りの風景を見ながら気持ちよく走っていけるような「楽しさ」と、いざとなったら砂利道やぬかるみだって気ままに走り抜けてゆけるような「自由さ」とを取り戻そうとする試みなのではないでしょうか。

未来のナビがどうなっているのか、現代に生きる僕にはわかりませんが、自転車に乗ることを最高に楽しめるようなナビができていたらいいな、と思います。

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