パナモリピストをレストアするよ!完結編「ノスタルジーの向こう側へ」

自転車
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毎度どうも、カニクルです。

ついにパナソニックのクロモリピストレストア物語も完結!
フレームにパーツを組み付けて完成させていきましょう!

前回までのあらすじ

取り外したパーツはこちら。

写真を取るのをうっかり忘れていますがこの他にハンドルグリップ、サドル、ボトムブラケットを用意しました。

ステム、シートポスト締め付け

まずはステムとシートポストを仮締めしてやります。

サドルやハンドルを付けたあとにポジションの微調整をするので、緩まない程度に締め付けておけばオッケー。

ステムをいっぺん抜いてからグリスを薄く塗っておきます。
ステムはホイールと一直線になるよう、上から見下ろす形で締め付けてやります。

お次はシートポスト。
シートポストにもグリスを薄く塗ってから締め込みます。

この自転車はシートポストのボルトが埋め込まれる形になっています。

シートポストもフレームの中心に来るように真上から見下ろしながら固定します。

また、シートポストもステムも共通でこれ以上出したらいけない、というMAX長の目印が軸の部分に彫ってあります。
その目印が見えないように固定してやりましょう。

とりあえずサドルも取り付けておきます。

下部のボルトを緩めてサドルの固定金具にサドルのレールを滑り込ませます。

この辺りもまたがってポジションを再調整するので程々に。

ハンドル取り付け

お次はハンドルも仮締めします。ハンドルには中心部に滑り止めの溝が掘られているので、左右が同じ出幅になるように固定しましょう。

ブレーキレバーを通していきます。

グリップを通してから固定するのでとりあえず通すだけにしておきます。

ハンドルグリップを差し込みます。

ちなみにこのレザーっぽいやつは例にもれず中華パーツでございます。
コストを圧縮しつつそれなりの見た目を得るための苦肉の策でございます。

ブレーキワイヤー取り付け

お次はブレーキワイヤー。
取り外した時に付いてたワイヤーがそこそこ新し目、かつステンレスのものだったので再利用をくわだてます。

タイコ(ブレーキワイヤーの端の丸いとこ)をレバーにはめ込みます。

そのままレバーの溝に沿ってスライドさせていきます。

通し終わったらブレーキキャリパー側に通していきます。

この画像の状態だとクイックリリース(右側の黒いレバー)が上に上がっているので、下げてやります。

ちなみにこのクイックリリースはタイヤを取り外す時にブレーキシューが干渉して抜けない時に使います。
クイックを上げるとワイヤーがゆるくなり、ブレーキキャリパーのアームが広がってタイヤが抜ける隙間ができるという寸法です。

こっちのように下げた状態でワイヤーを取り付けます。

アームの幅をええ感じに握ってやりながらワイヤーを固定してやります。

ちなみにここで、左レバーが前じゃん、と思ったあなたは勘がいいですよ。
全ては完成形を見越して取り付けていくべきなのです。
答え合わせは後ほど。

お次はリヤ側へ。

レバーに通す手順はフロント側と同じです。
フレームに沿うようにアウターワイヤーをはめる金具があるので通してやります。

後ろ側はこんな感じ。

今回はもともとのワイヤーをそのまま使いますが、新品に変えるときはきれいな弧を描くよう、長さをシビアに決めてやります。

リア側もワイヤーを固定して完了です。

ワイヤーの先端にワイヤーエンドキャップをハメてほつれないようにしておきます。

ボトムブラケット取り付け

ボトムブラケットを取り付けていきます。

今写真で見ると結構汚れてる…。
これはリテイクでもっかい掃除が必要かもしれません。

今回取り付けるボトムブラケットはシマノのBB-UN300です。
シェル幅68ミリの軸長110ミリです。
もともと付いていたものと同じ規格のものを手配しました。

固着を防ぐためにネジ山にしっかりとグリスを塗っておきましょう。
フレーム側のネジ山にも忘れずに。

ボトムブラケットには左右の指示があるので間違わないように。
また、締め付け方向の指示もあります。

このボトムブラケットはJIS規格なので、左ワンが正ネジ、右ワンが逆ネジになっています。
左右どちらも自転車の後ろ側に回せば締まるという寸法です。

さっそく取り付けていきます。
手でねじ込めるところまでねじ込んでからBB工具を使います。

BB工具のミゾをしっかりハメて回してやります。
本来はトルク管理(30-50Nm)が必要な部分ですが、ホビーライダー的には体重かけて思いっきり締めておけばほぼほぼOK。たぶん。

固定が完了しました。

クランク取り付け

それではクランクを取り付けていきます。

まずはチェーンホイール側から。
外すときはコッタレスクランク抜きとかいう長ったらしい名前の工具がいりますが、取り付けるときは六角レンチがあれば十分です。

ちなみに自転車業界は六角レンチをアーレンキーって呼びますよね。どっちでもいいと思う。

まずは固着を防ぐためにクランクの軸にグリスをぬりぬり。
自転車を組み立てるときはネジ山やらなんやらとりあえずグリス塗っときゃ間違いないです。

固定用ボルトを差し込んで回してやります。

クランクを持ちながら長めの六角レンチでグイグイ回していくと軸にきっちりハマります。

次は反対側のクランク。

チェーンリング側のクランクと180度対角になるように取り付けます。

ここを間違えるとすごい間抜けなことになるので注意しましょう。

同じように固定ボルトをグイグイ締め込んでBBの軸にはめ込んでいきます。

左右のクランク取り付けが終わりました。

チェーン取り付け

チェーンリングが付いたのでチェーンを装着していきましょう。
今回用意したのはKMCのHV410というチェーンです。

ピストバイクなので厚歯タイプ(1/2" X 1/8")を用意します。

ちなみに薄歯タイプは8速まで対応の1/2" X 3/32"と11速や12速用の1/2" X 11/128"などがあります。
チェーンも変速数によって互換性あったりなかったりでややこしいですね。

その点ピストは厚歯って書いてれば取りあえず使えるっていうのが気楽でハッピーです。

チェーンだるだるになってますが、あとからホイールを後ろに引っ張ってちょうどいいテンションになるよう、切るときは緩めで調整します。

とりあえずこのくらいの長さかしらん。

このへんで切ってやります。

だがしかしこれが大いなる勘違いだったことをまだ知らない。

ここで取り出したるはチェーンカッター!
チェーンの穴に工具の歯をはめ込んで、カッターの軸がチェーンのピンをしっかり捉えるよう調整してやります。

チェーンカッターのハンドルをくるくる回していくと、チェーンをつないでいるピンが押し出されて抜ける仕組みです。

ピンが抜けました。

とここで勘違いに気づく。

今回はKMCのチェーンを使ったのですが、KMCのクイックリンクで固定してやるので切る場所が違っていました。

クイックリンクはチェーンの両端が薄い側(インナーリンク)同士になっていないと装着できないのでした。

というわけで改めてチェーンを切ります。

クイックリンクを取り付けていきます。

さっき外した両端のインナーリンクにクイックリンクの軸をハメていきます。

反対側に出てきた軸にパネルをハメて、

固定用のピンを取り付けます。
固定用ピンは脱落を防ぐため、閉じている側がチェーンの回転する向きになるように装着します。

画像のようにラジオペンチでぐっとつまんでピンを取り付けます。

取り付けが完了しました。

ペダル取付

残る作業はペダルの取付です。
サクッと終わらせましょう。

まずはベダル軸とクランク側のネジ山にグリスを塗りたくります。
何度も言いますがネジ山にはグリス!これ重要です。

ペダルにも左右の区別があるので間違わないように。
このペダルはクランク軸のネジ側面に表示がありました。

くるくるーっと手でねじ込んでから、

ペダルレンチで締め込んでいきます。
ペダルは前に回せば締まる、後ろに回せば緩む。

画像のようにレンチを掛けて上からぐっと体重をかけます。

左側ペダルも同じように固定してやりましょう。

完成

ひとまずすべての取り付けが完了しました。
少しまたがってみてレバーの位置やサドル高、ハンドル高を確認してしっかりと本締めをしてやります。

とはいえとはいえ、ここで終わっちゃあ面白くない。

というわけで用意したモノがこちらです。

NITTOのハンドルバー、B307AAです。
プロムナード風のスタイルですが、上下ひっくり返してつけることでセミドロップバーにもなるという代物。

せっかくのクロモリ、ホリゾンタルフレームです。
往年のクラシカルなふんいきを出すべくこいつを取り付けてやります。

さっきまでせっせと取り付けたハンドルバーをぶっこ抜いて取り付けてやります。

ハンドルグリップとレバーを再取り付け。
サドルとグリップをレザー風にしたのはこのカスタムを念頭に入れておいたからなのでした。

ついでにブレーキのアウターワイヤーも車体の色に合わせてやります。

さいわいログちゃんをドロップハンドル化したときのアウターが余っているのでそいつを使います。
ビバ余り物の有効活用!

ブレーキのアウターなどをカットするときはワイヤーカッターという専用工具を用意しましょう。

ニッパーなどでカットするとワイヤーの端が平べったく潰れてしまい、ワイヤーがほつれてしまいます。
ワイヤーカッターでカットすることで丸みを保ったままカットすることができるスグレモノです。

カスタム完了のすがた

完成形はこちら!

うんうんいい感じだ。

さてここで左前ブレーキの答え合わせです。

正解は!越後製菓!じゃなくてワイヤー取り回しの美しさでした。
完全に自己満足ですがええ感じです。
こういうところにこだわって組むと愛着が湧いてきますね。

ちょっとだけポジションを整えてこんな感じになりました。
往年のセミドロップレーサー的なふんいきがにじみ出てよいかんじです。

ホントはグリップもサドルもブルックスとかがいいんだけどね

参考にしたのはLINUSBIKESのGaston3というモデルです。

グリップが水平のほうがみためがいいのですが、角度がついていないと手首が疲れてしまったのでちょっとだけ角度を付けています。

ブラック

というわけでパナソニックのクロモリピストレストア物語、これにて完結です。
改めて自転車をばらして組み立てる楽しさを噛み締めた気がします。

今回手に入れた自転車はかなり状態がよく、パーツも良い品質のものを選んで組んだふんいきが伝わってきました。
やはり良いパーツを使ってメンテナンスされた自転車はとても良く走ります。
少し町中を流すだけでも、自転車に乗ることが楽しい!と純粋に思える自転車に仕上がりました。

次はどんな自転車をレストアしてやろうか。
フレームの再塗装なんかも挑戦してみたいですね。

ほいじゃまたね

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