軽快車の後輪ブレーキが鳴きはじめると、ブレーキのたびにキーッ!という不快な音がしはじめます。
もし装着されているのがバンドブレーキならば、摩耗によって鳴きはじめるのはもはや宿命なのですが、ローラーブレーキが装着されている場合、グリスの注入で簡単に直すことができます。
ちょっと待って、ブレーキにグリスって厳禁じゃないの、と思いました?
いえいえ、実はそんなことはないんです。
詳しくご説明いたしましょう。
軽快車の後輪ブレーキの種類
軽快車の後輪ブレーキには大きく3種類があります。
- バンドブレーキ
- サーボブレーキ
- ローラーブレーキ
の3種類です。それぞれの特徴について説明してゆきます。
バンドブレーキ
廉価な軽快車の後輪にはほとんどこれが付いています。
構造は単純で、ハブにネジこまれたブレーキドラムを外側からゴムのバンドで締め付ける仕組みです。
摩耗によってバンドが振動しはじめると、寿命として交換が必要となります。
サーボブレーキ
こちらはバンドブレーキとは逆で、ドラムの内側からブレーキシューを押し付けてブレーキをかけるタイプです。
バンドブレーキとの互換性があり、鳴きづらいという利点があります。
構造上ドラムの内側を摩擦面として使うため、雨が入りづらく、雨天でも効きが悪くなりにくいです。
ローラーブレーキ
まず、ブレーキの中心部に位置するカムが金属のローラーを押し上げ、ブレーキシューをドラムの内側に押し付けるという構造です。
最近では大半の軽快車がこちらのローラーブレーキ装備となっています。
ブレーキの外側がすべてカバーされているため、雨天に強く、メンテナンスも少なくて済みますが、金属同士の摩擦によって制動力を得ているため、内部のグリス量を保つ必要があります。
それぞれのブレーキの見分け方
バンドブレーキ
バンドブレーキにはブレーキ本体の外周部にバンド調整用のネジが2本ついています。
サーボブレーキ
サーボブレーキには、ブレーキ本体の側面に、緑の円盤からネジが飛び出たようなものが付いています。
ローラーブレーキ
ローラーブレーキには、ブレーキ本体の側面にグリス注入用の孔があります。
上の画像でいうと、INTER Mというロゴのすぐ横にある黒い部分がグリス注入用の孔です。
たいていはゴムの栓がはまっています。
まとめ
装着されているのがローラーブレーキであれば、グリス注入孔から専用のグリスを注入してやることで、鳴きを解消することができます。
長年乗っている場合も、メンテナンスの一環として、鳴きはじめる前にグリスをさしてやるほうが良いかもしれません。
オイルやグリスなど、潤滑油の使い分けについてはこちらで紹介しています。
もしバンドブレーキの場合は、鳴きはじめると交換しかありませんが、上記のサーボブレーキと互換性があるため、サーボブレーキに交換するとよいでしょう。
(バンド→ローラーへの交換はハブから交換しないといけなくなるためおすすめしません。)
キーキーと不快な音鳴きを解消して気持ちよく自転車に乗りましょう。
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