毎度どうも、カニクルです。
毎晩毎晩パナソニックのレストア作業を進めていますが、中でも時間と手間がかかる作業がひとつ。
サビサビになったネジのサビ取り作業です。
手間も時間もかかるサビ取り
金属ブラシとスポンジタイプのヤスリを使ってゴシゴシこすって落としますが、ネジの頭やネジ山の細かいところは頑張ってもあまり落ちません。
それに、小さいネジを手に持ってこすっていると手の方にブラシがあたって皮膚がズタボロに。
時間に限りのある中、レストア作業を進めていきたいのにサビ取り作業に時間を取られて思うように作業が進まないことも。
でも、サビが残ったままの自転車だと見た目が良くないし、せっかくレストアしてやるならば各部までメンテナンスしてやりたいのが心情です。
通勤や通学で普段使っている自転車のパーツにも細かいサビは結構目立つものです。
落としてやりたいなーと思いつつ、見て見ぬ振りしている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
サビ取り剤を使うのが手っ取り早い
そんな中、ホームセンターへ工具を買いに出かけた折にケミカルコーナーを覗いてみました。
案の定サビ取り剤がいっぱい。
中でもこれは良さそう!と気になる商品があったので購入してみました。
かの有名なネジ回し用ペンチ、ネジザウルスの名を冠したネジザウルスリキッドです。
サビ取りの方法でググるといろいろな方法が出てきます。
重曹、クエン酸、サンポールなどなど。
クエン酸は酸性でサビを溶かして落とします。
重曹は研磨粒子と同様に働きサビを削って落とします。
中でもサンポールに漬け込む方法はかなり強めの酸を使うのでサビを溶かす効果も抜群です。
しかし強い酸を使うので塗装を痛めたり、手についたら危険などなど取り扱いに十分注意が必要です。
なかなか気軽に使うことは難しいのですが、今回見つけたネジザウルスリキッドは以下のような特徴があり、部屋の中でも気軽に使えそうだなと。
- 中性…中性なので塗装面なども傷めず、手などについても安全です。
- 即効性…錆と反応し紫色に変化します。表面の軽い錆なら数秒で落とせます。
- 浸透性…錆びて固着したネジにも繰り返し塗布することで浸透します。
中性なのでサビを取り終わったあとにそのまま水に流すだけでOKというのもお手軽ポイント。
サンポールだとアルカリで中和作業が必要だったり面倒なんですよね。
サビて固着したネジを回すのにも使えるというのもさすがネジザウルス関連商品。
塗装を傷めずに使えるので、パーツをいちいち外さなくてもサビの気になる部分に直接塗布すればオッケーというのも大きいポイントではないでしょうか。
本当に落ちるのか不安
ただし、中性で優しいということはサビを落とす効果もそんなに高くないんじゃないか?とも思ってしまいます。
軽いサビなら数秒で落ちる?そんな売り文句で釣ろうったってそうは行かないぜ!
と考えながらそそくさとレジへ。
検証してみた
さて、早速効果の程を確かめてやりましょう。
サビサビ野郎ども出てこいやッ!
このサビにサビまくったパーツを相手にネジザウルスリキッドは立ち向かえるのか!?
さっそく手始めにネジ2本を漬け込んで試してみます。
リキッドを投入!
するとすぐに液体が紫色に変色してきました。
頭の部分を重点的に落としたいので逆さにして漬け込んでみます。
5分ほど放置。
透明だった薬剤はすっかり紫になって、反応が進んでいることがわかります。
さっそく取り出して水洗いします。
手で触れるときは念の為ゴム手袋しときましょうね
あと結構匂いがします。ググってみたところパーマ液に似た匂いがするようです。
説明書にも書いてましたが出てきた匂いを吸っても特に悪影響はないとのこと。
さてさて、サビは無事に落ちたのか…!?
結果はこちら!
おお、片方はかなりきれいになってますね。
ただもう片方はあんまりきれいになってない…ていうかほとんど落ちてない…?
サビがかなりきついんでもっと漬け込んだらどうなるか試してみます。
あと表面のサビが多いと効果が薄くなるようなので、全体に軽くこすってサビを落としてから漬け込んでみましょう。
とりあえず全体をこすり、パーツクリーナーで脱脂して準備完了です。
パーツをビニール袋に入れて漬け込んでみます。
薬剤を注ぎ込むとすぐに紫になってきました。
確かに反応する速度が速くて、効いてるな!っていう見た目のインパクトはありますね。
30分ほど漬け込んでみました。
袋を動かしてみると薬剤からのぞくパーツが銀色になってて効果に期待が持てます。
取り出して水洗いしたパーツがこちら。
おお、茶色い赤錆はすっかり落ちています。
ただホイールナットのきついサビは黒サビが残っていますね。
どうやら公式サイトによると赤サビを落とす効果はありますが、黒サビや銅、真鍮の青サビ(緑青)には効果がないようです。
先ほど試したネジ2本はこちら。
さっき落ちなかった方もすっかりきれいになりました。
ネジ頭の部分もすっかりきれいに落ちています。
こちらもすっかりきれいに。
ブラシで擦ってもここまできれいには落とせないので効果は大満足です。
サビたネジを回す前に塗っておくことでネジ頭のサビを落とせるので、ナメるリスクを減らせるかも。
ホイールナットはこんな感じ。
やはりサビがかなり進行して下地がぼろぼろになっているので傷の深いところは茶色くなっていますね。
サビが落ちたあとでまたサビが発生してしまったのかもしれません。
ナットの裏はこんな感じ。
こういう複雑な形状の部分もしっかり浸透してサビを落としてくれるのはやっぱ便利。
さて、サビを落とした鉄の下地は直接空気に触れてしまっているのでとてもサビやすい状態です。
しっかり防錆処理をしてやります。
先ほど水洗いをしたので、残っている水分を落としてやるため、水置換剤入りのオイルスプレーを吹き付けておきます。
メリットとデメリット
さてさて、ネジザウルスリキッドについて効果の程はわかりました。
メリットとデメリットについてまとめてみましょう。
メリット
中性で人体や塗装にやさしい
中性なので環境や人体に優しく、中和作業も必要ないので手軽に使えます。
(推奨はしませんが素手で作業しても肌が荒れるということもなかったです。真似しないでね)
また、塗装面を痛める心配もないので、フレームの傷んだところから発生したサビにも安心して使えそうです。
つけ置き放置でOK
これは他のケミカルでもそうですが、サビをゴシゴシこする作業が減るのはめっちゃ時短になりますね。
つけ置きしてる間に別の作業が進められるのでレストアには格好の武器になりそうです。
紫になるのでちゃんと洗い流せたかわかりやすい
サビ取りが終わったあとは薬剤が紫に反応するので、洗い流すときにもきちんと流せているかわかりやすいのもメリットの一つ。
薬剤が残ったままだとそこだけ反応が続いてしまうのでしっかり洗い流しておきましょう。
デメリット
匂いがけっこうする
薬剤はパーマ液と似た成分を使っているらしく、独特の匂いがします。
ただ、今回のように袋に入れて漬け込む場合にはそこまで匂いがきついという感じもしませんでした。
部屋中に匂いが充満する、というほど強い反応でもありませんでした。
水で洗った時に手についてちょっと臭うなーという感じで、洗剤で洗えば匂いもすぐ落ちます。
それに、パーマ液と似た成分ということは人体にそれほど悪影響もないということで、安全性が高いと言えそうです。
サビの具合によっては時間が必要
今回はサビの具合によって落ち方に差が出ました。
また、効果があるのは赤いサビということで、サビの奥深くに潜む黒サビを落とすにはやはりブラシやヤスリでこすりおとすしかなさそうです。
またアルミのサビや銅、真鍮のサビにも効果がないということです。
ただ、赤いサビが落ちるだけでも美観には相当の差が出ますし、表面のサビを落としてからブラシでこすりおとすほうが楽ができますね。
まとめ
今回はネジザウルスリキッドの効果を検証してみました。
レストア作業につきもののサビ取り作業を時短で行うことで作業のはかどり方が変わりそうです。
また、サビ取り効果も高く、塗装にも影響がないので車体に取り付けた状態でもサビ取りできるというのも大きなメリットです。
今回使った液体タイプに加えて、泡状で吹き付けられるスプレータイプも販売されています。
広範囲のサビに使うにはスプレータイプが便利かも。
普段使いの自転車に発生したサビにお悩みの方はぜひ使ってみてはいかがでしょうか。
ほいじゃまたね
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